アトピー性皮膚炎の漢方的見地

今回はアトピー性皮膚炎を漢方的に説明します。

漢方では、人体には「気」・「血」・「水」の3つの循環があり、それらが一体となって循環していると考えられています。

「気」とは、「元気」、「気力」、「気合」に表現されるように活動力・エネルギーをさします。

「血」とは、血液やホルモン・神経系の機能をさします。

「水」とは、体液（リンパ液等）や皮膚粘膜といった免疫機能全体をさします。

「気」は「血」や「水」を動かす原動力になっており、「気」の動きが鈍ると「血」や「水」の動きも鈍り、病的な状態が悪化すると考えられています。

アトピー性皮膚炎の症状を漢方的に分けると・・・

①カサカサタイプ→冷えで血行が悪くなり、皮膚表面に血が通わず、潤いを失い、粉をふいたような皮がポロ ポロ落ちるのは、「血に問題」がある人

②ジュクジュクタイプ→痒くて強く掻いて細胞膜が破れ、浸出液が出ているのは、「水に問題」がある人

③かきこわしタイプ→毛細血管が破れるほどかいて、出血・内出血が起きているのは、「血に問題」ある人

④ペタペタタイプ→かきこわしが繰り返され、皮膚が肥厚し、痒みが強烈なのは、「気・血・水に問題」がある人

といった4つのタイプに分類されます。

それぞれのタイプにより「気」「血」「水」を改善することで、アトピー性皮膚炎は解放にむかっていきます。